伊勢神宮の祈年祭に行って参りました。
祈年祭とは「としごいのまつり」とも呼ばれ、春に五穀豊穣を祈願します。 「とし」は年であると同時に、稲の意味もあります。
11月23日に行われる、新嘗祭(1年の収穫を感謝する)と相対するお祭りです。
伊勢神宮をはじめとする全国の神社で2月17日、その前後に行われているようです。
外宮で行われた「奉幣の儀」(ほうへいのぎ)を拝覧しました。
早朝の清澄な空気。木々で囲まれた参道を歩くだけで、穢れが洗われるような爽やかな気持ちになります。
外玉垣南御門の垣から「祈年祭」を拝見していると、一羽のカラスが「西宝殿」の屋根に とまりました。 カラスは何することなくしばらく留まり、雅楽の演奏が始まると、お囃子のように鳴き、最後は安心したのか、低空飛行で東宝殿を横切り、外宮の森へと消えていきました。
八咫烏(3本足のカラス)かどうかはわかりませんが、カラスも神官として祭祀を見守っていたようで 微笑ましかったです。
日本が農耕生活中心であった時代、豊作を祈ることが国の繁栄につながると、毎年粛々と行われてきた古儀を拝覧し、改めて日々の食生活に感謝しようと思いました。